「主観的行動力」と「みかけの行動力」

行動力とは何でしょうか。

行動力をつけたいという人は多いようです、最近僕もそういう相談をされました。
その時、僕は行動力があると言われましたが、自分では特に行動力があるとは思っていません。
それでは、主観的評価と客観的評価の違いはどこにあるのでしょうか。

“行動力”を考えるために、まず、自分にとっての自分自身の行動力と自分が思う他人の行動力を分けなければなりません。
僕は、行動力があるというのは、自分がやりたいと思ったことを実際にやることだと思っています。
そこで問題なのは、自分の頭の中は分かるが、他人の頭の中は分からないということです。それは、実際になされた行動という結果でしか他人の行動力を判断することができないということです。

例えば、
10やりたいことがあったのに4しか実際にはしていない人、
3やりたいことがあってその3すべてを実行した人。
周りから見ていると前者の方が行動しているようですが、前者の人は「自分は全然実行できてない、行動力がない」と感じます。
それに対して、3のうちの3すべてをおこなった後者の人は「自分はやりたいことをすべて実行している、行動力がある」と感じます。
少し極端な例ですが。

つまり、自分は行動力がないと感じる人が、行動力を持っていると思えるようになるためには、あれもこれもやって行動の実績を残せばいいというわけではありません、本当にやりたいと思ったことを確実に実行に移すことです。
やりたいことをひとつでも見つけて、実際にやる、それだけです。
気が進まないことを、わざわざする必要はありません。ただ、一度やりたいと思ったことを、とりあえずやりましょう、何が何でも行動に移せばいいのです。それが行動力です。

また、やりたいことが何もないならば、何もしなくてもいいと思っていますし、別に行動力がなくったっていいと思っています。行動する必要がないほど現状に満足するのは幸せなことです。

インドネシアに留学した僕に対して、行動力があるという人がいます。でも今の僕はインドネシアに来る前の、特に何もしていない普通の学生だった僕と同一人物です。だってこれまでは、やりたいことがあまりなかったので(というか、何をしたら楽しいのかもよくわかっていなかった)。
今も、おもしろそうなことはできるだけやりたいと思っていますが、できていないことばかりです。やりたいことがある限り、僕もより大きな行動力を持ちたいと思っています。


“行動力”だけではなくて、こういう主観的評価と客観的評価の仕組みの違いによる混乱ってよくありますね。

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