カテゴリー別アーカイブ: インドネシア大学院生活

バンドン工科大学大学院を卒業しました

2014年8月にバンドン工科大学大学院航空工学専攻に入学し、2016年7月に無事修了しました。
芸術学部を卒業した日本人は何人かいるようですが、大学と大学院を含めて機械航空工学科を正規留学で卒業した日本人は初めて(ホントかな?)と言われました。

大学院生期間の始めの方で専門的な授業を受け、後半の1年強を費やし個人のテーマに関する研究を行い、修士論文を提出し口頭発表を行いました。
プロセス自体は日本の理工系大学院修士課程とほぼ同じようなものです。

研究室の同期や先輩はアカデミックの分野に進む人が多く、メルボルン大学・インペリアルカレッジロンドン・アリゾナ州立大学・東工大・東北大あたりに散っていっています。そのうちの何人が、後々インドネシアの研究機関に帰ってくるかが国としての課題だと聞きます…

全体として、留学してとても良かったです。

近い将来には、しっかりと存在意義のある`バンドン工科大学卒業生の会 日本支部`を作れればいいなと考えています。三田会ジャカルタ支部みたいな。
私の方で日本人卒業生と留学経験者のネットワークを作ることは可能だと思うので、どうにか日本で活動するインドネシア人卒業生の方々と良い交流を作り、将来的に日本におけるバンドン工科大学・バンドン・インドネシアの存在感の向上に貢献することにより恩返ししたいと思っています。

日本企業と僕の就活事情 ~シンガポールで就活してきた~

マリーナベイサンズの中. 就活会場へ.
マリーナベイサンズの中. 就活会場へ.
シンガポールでの2回の就活

僕は今年には大学院を修了する予定です。

その後はインドネシアやシンガポールで中長期インターンをしてもおもしろいかと思いますが、すぐに日本で働くというのは選択肢の一つとして大きく存在しています。

なので、去年11月と今年1月にシンガポールで行われた日系企業に入るためのキャリアフェアに行ってきました。
不思議な経歴を持った自分が日本企業にどう評価されるのかも知りたかったので。

1つ目のイベント(Webページ)

流れは、まず興味がある会社に事前に履歴書を送っておきます。
書類選考に通った会社は1日目で一次面接、2日目で二次面接があります。
最終面接は日本でということが多いみたいですね
このイベントに参加する条件は、“運営に指定された優れた大学の学生”で“日常会話レベル以上で日本語が使える”でした。

アセアンの学生が招待されており、会場(シンガポール)からの遠さによって旅費が支給されます。
インドネシアからは一律250シンガポールドル、2万円ちょいもらいました。会場はマリーナベイサンズ。
しっかりしたい日本企業と日本人運営チームに対して、ゆるい東南アジア学生たち、運営さんご苦労様です。

マレーシアのマラヤ大学で日本語専攻の学生と会いました。
彼女はマレーシア・インドネシア語、英語、中国語、日本語、韓国語を話せます。日本で働きたいと願っていますが、希望する業界(航空会社・ホテルのような人と接する仕事)の企業の面接を受ける機会がないと嘆いていました。

日本に帰ったら、インドネシアやアセアンの学生がどんな風に優秀で、会社に何をもたらしてくれるか日本企業に説明して周るバイトしようかな、人材会社の人と一緒に。

http://www.topcareer.jp/inter/tcap2015/
http://www.topcareer.jp/inter/tcap2015/

 

2つ目のイベント(Webページ)

シンプルで、まず運営に履歴書を送ります。書類選考を通過すると、当日の合同説明会兼面接会に参加できます。
好きなブースを周って履歴書を渡したり面接をしたり、当日中に面接の時間を決め二次面接までしたり、会社によって様々でした。
こっちはインドネシアからの旅費で200シンガポールドル、2万円くらい。

参加への応募条件は“運営が指定する東南アジアの優秀な大学の学生”で、日本語能力の指定はありませんでした。
そのため、日本語ができないけど、もしかしたら日本で働きたいとも強く思っていなかったけど、近いしおもしろそうだから応募して来てみたというシンガポールの大学生も多くいたのではないかと思います。

伝統的な日本企業としてはそういうチャラチャラした人ではなく、まじめで誠意があり日本語ができる日本好きな人を採用しがちなのでしょう。
日本語がしゃべれる日本人の僕がブースに行ったら、日本人の社員さんはすごくうれしそうにしてることが多かったので、イベント中に英語を使うストレスや精神的なアウェイ感を感じていたのだと思います。

でも、そういうチャラチャラした人の中にも優秀な人がたくさんいるはずで、日本にもいろいろな会社があるので、その層の優秀な人が日本に働きに来てくれたら助かる企業は多いと思います。
そういうなんとなくレベルの日本ファンが今後も減って行かないで、裾が広く日本ファンがいてくれるといいですね。

http://asean-career.com/index.php#attending
http://asean-career.com/index.php#attending

 

経歴とテンプレート的回答だけででもけっこう面接通る。

実績が多くを語ると言いますか、例えば30分くらいの面接なら僕がインドネシアで何を考えて何をしてきたのかを話す時間もありません。
というのも、僕が何を考えてインドネシアに正規留学をしたのかと会社でどんなことをしたいのか少し話すだけでもう面接が終わってしまうからです。そうなると面接がすごくやりやすいです。

だってインドネシアに来た理由なんてもう何百回も人に説明してきて、どんな人にどんな流れで話したらどんな反応をされるのか鍛えられ尽くしていますし、そのあとに聞かれる質問も何度も答えてきたものばかりですから。
まあ学生起業した人とかもだから就活に強いのでしょうが。

僕がインドネシアに留学すると言ったとき、秋卒業でちゃんと就活できるのかと多くの人に心配されましたが、まあ大丈夫そうです。海外在住日本人の日本企業への就職ステップ上の壁は、今後もどんどんなくなっていくでしょう。

マリーナベイサンズ併設ショッピングモール
マリーナベイサンズ併設ショッピングモール

 

グローバルVSローカル、マネージャーVSプレイヤー インドネシアの経験の活かし方。

人事の人に、インドへの駐在はどう?と訊かれるのは大企業は国という専門性を見ているのではなく、人のポテンシャルを見ているからですね。
面接でインドネシアでの経験や、インドネシア語ができるかどうかすら聞かれることはあまりなく、自分の芯にある考え方を捉えようとしているようです。

 

これに関して、「インドネシアで働きたい気持ちが強いなら、うちの現地支社に応募したら」と言われる(現地採用として)

それに対して、大企業と中小企業で仕組みが違う気がします。
自分の多くないサンプル数を振り返ると、日系中小企業はインドネシアにいくらかのバックグラウンドがある(何年か住んでた、ジャカルタ日本人学校育ち、インドネシア語大丈夫など)人を駐在者としてよこす傾向があるように感じています。
それが会社の規模による最適な人事方法なのでしょう。

ただ、中小企業から新卒すぐで、自分の希望でインドネシア駐在になった人のエネルギーとやる気はすごくて、個人として良い経験ができているのだろうなと思います。
大企業からインドネシアに駐在したい人は少ないみたいですし。

 

シンガポールで日系大手コンサルの現地採用として働き始めた友人

その人によると、その会社の30代までの日本人のほとんどが現地採用だとか。給料も悪くなく。

シンガポールと東南アジア(シンガポールを除く)の日本人駐在員と現地採用事情は全く違うようです。

マリーナベイサンズ
マリーナベイサンズ

 

僕の進路は

よく聞かれるので。
僕は10年後くらいにインドネシア‐日本な仕事ができたらおもしろそうだなと今は思っています。
企業の進出のサポート(実務か戦略か)や何かしらの自営業など。

それでまず新卒では日本で働こうと思います。

理由は、将来も日本人として仕事するために日本の企業文化・労働文化を知りたいこと、大企業のどこかの国の拡大してる現地オフィスでもしも若いうちに駐在として働けたらそれも良い経験になりそうなこと、東京など長い歴史あり刺激もある大都市を飽きるまで満喫したいこと、日本について全般的にもっと深く知りたいことなどからです。

インドネシアに来てから“特徴あるもの”を見つけるアンテナを張り、分析し、理解するということを好奇心からやってきました。
日本から来た僕にしたら特徴ばかりのインドネシアですから、そうやって特徴を見つけることやいろいろな視点から見て理解するチャンスが頻繁にありました。
目を閉じて手触りだけで彫刻を触って形を分析していたあとに、目を開けてみると初めてより細かい彫や全体が見えるようになったように、小さな差への嗅覚が鋭くなりました。そう思うと自分は日本について全然知らないかったし、その目を持ってしっかり日本を見たいと思いました。

あ、僕を採用したいという会社があれば「問い合わせ」からどうぞ。

インドネシアの大学院へ正規留学をして、1年たって思う4つのこと

バンドゥン工科大学の大学院に正規留学して1年がたちました。留学期間のおよそ半分が終わったことになります。
させてもらったたくさんの経験を踏まえて、4つの思ったことを書きました。
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自分自身も留学していて、また、他の留学生を見ていて、より充実したおもしろい留学生活を送るための準備を考えました。インドネシアでない国でも適応できることは多いと思います。 続きを読む インドネシアに留学する人へのアドバイス、持ち物

International Day@ITB 海外で日本文化の紹介をした

バンドゥン工科大学(ITB)の国際交流のイベントで、100人近いインドネシア人学生に対して日本についてプレゼンをしました。
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