ジャカルタ雑感3 JKT48シアターで公演を見てきた

インドネシアのローカルアイドルは知ってるのに、JKT48を知らないでインドネシアのアイドルの何を語れるか!ということで、ジャカルタのJKT48シアターに行って、公演を見てきました。僕のアイドル歴は、AKB48の公演も見たことありませんが、Perfumeの公演は何度かあるくらいです。

Viviyona Apriani
Viviyona Apriani

前日くらいに500円くらいのチケットの当選を知らされ、当日JKT48シアターへ向かいました。

シアターがあるFX Sudirmanモール
シアターがあるFX Sudirmanモール

きれいなショッピングモールに入ったライブハウスのような劇場。95%くらいの観客は男性です、多くはやはり大学生くらい。
公演が始まる前の、JKT48の曲がBGMとして流れるまだ暗い会場に漂うなんとも言えない一体感と高揚感はJKT48をよく知っていなくても楽しく感じてきますね。400人ほどの満員のお客さんが簡単なパイプ椅子に座って鑑賞します。劇場内は撮影禁止でした。

JKT48専用シアターで開場待ち
JKT48専用シアターで開場待ち

少し遅めの19時半開演。

公演はラマダン(断食月)の特別メニューです。神聖な時期に世俗的なことは控えめにやろういということで、日替わりでトークやチャリティなどがあるようです。僕が行った日は、2人の司会者に5人のメンバーと5人の男装したメンバーのマッチングカップル(?)をメンバー交代して2回でした、それだけで2時間弱。

その間、司会者がうまかったようで観客はどっかんどっかん笑っていました。インドネシア語なのでよくわかりませんでしたが、お笑いのライブを見てるくらい皆大爆笑してました。
また、お客さんの一部は、ステージでメンバーが喋っていても普通にスマホをいじっていて観客とメンバーが気心の知れた友達同士のようにも思いましたし、メンバーの発言に対して頻繁に友達とああだこうだ言って楽しそうに笑うのを見て、仲間とテレビを見るように鑑賞するのだなとも思いました。
今回はありませんでしたが、平常の公演後にはメンバーとのハイタッチもできるようで、日本のAKBグループのように、身近なアイドルというコンセプトは強く存在しています。

最後に3曲だけパフォーマンスをして終演。
ステージ用の衣装を着て一所懸命踊る姿は輝いて見えますね。近距離で見る、20人ほどでの集団パフォーマンスは圧巻でした。その間お客さんは座って凝視しますが、少しの人は手をあげたりもしていました。

溢れるエネルギー
溢れるエネルギー

インドネシアはイスラム教が多数で、日本人の考えるような“女らしさ”を排した国ではありますが、JKT48のメンバーはきっちり化粧をして、かわいいコスチュームを着ますし、イスラム教のベールを頭にかぶってパフォーマンスはしません。
ただ、日本のアイドルと違って、JKT48のメンバーは低い声でしゃべるので新鮮でした。

JKT48のメンバーは、アイドルで有名になることが夢だという感じではなく、グループを卒業すると同時に芸能界を引退する場合が多いようです。ファンにとっては“推し”の子がグループを引退することは、もうその子を見ることができなくなるのと同じことなので、“卒業”の意味合いは日本のAKBグループとかなり違います。

ところで、今回の1公演見ただけですが、Viviyona Apriani(ヨナ)さんがかわいかったです、下の動画左側。
Perfumeののっちみたいな首の使い方と表情がGOOD!

次回はラマダン明けの通常公演を見に行くつもりです。

JKT48シアターは、日本人がジャカルタを観光する時の目玉になるかというと、そこまでではないかもしれません。しかし、ジャカルタなどに滞在するインドネシア人と日本人の一部にとってはすでにかけがえのない癒しになっています。

Viviyona Apriani
Viviyona Apriani

余談、インドネシアでアイドルグループを運営するなら…
インドネシア人にとってのアイドルとは、歌って踊って若くてかわいい親しみやすい日本好きコミュニティにあたりの女の子グループのことです。親しみやすさが前提条件になっているので、どうせインドネシア人は日本人の女の子が好きなんだろうって日本人メンバーのグループをそのまま連れて来ても人気にはなれません。

まあミュージシャンが音楽勝負でインドネシアに来ることはありだと思いますが、日本を出るメリット以上に利益がある人も少ないですし。

なので、アイドルはインドネシア人でないといけません。しかし、インドネシアでアイドル文化は生まれた(持ち込まれた)ばかりで受け入れる土壌がまだできていません。そうすると、のんきに王道スタイルのアイドルで攻めている余裕はないので、一発屋のような何かしらで印象に残るグループとしてデビューし、だんだんとアイドルっぽさを現していくのがいいと思います。
例えば、世界的に市場が大きくなってきているEDM(Electronic Dance Music)ですが、インドネシアではそれはちょっと悪い奴らの音楽だとさげすまれているところがあるので、それを逆手にとって、清純なインドネシア人女の子たちがEDMの音楽にのってうまいダンスを披露するグループなんかおもしろいと思います。
インドネシア人クリエイターの創造力をくすぐるアート性があるとより良いですね。かわいさもありながら、かっこいいアイドル。
どこかで聞いたような物語ではありますが。

ところで、ローカル女性アイドルグループは日本好きインドネシアン男子に支持されてるけど、インドネシアでアイドル的人気を得ている男性は韓国人俳優だったりするなあ。ローカル男性アイドル(ジャニーズのカバーグループとか)ができるにはもう少しかかりそう。

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