インドネシアの大学 大学生活・研究室生活1

バンドゥン工科大学大学院に入学して1セメスターを終えました。
この記事は大学関係者以外には面白くないと思います。

まず留学生のデータについて。
自分は航空工学、機械工学、材料工学が一つになったFTMDというグループに所属しています。バンドゥン工科大学は理系の大きな大学なので、大学として理系のあらゆる分野をカバーしています。普通はバンドゥン工科大学に来た正規留学生の場合は初めの一年間はインドネシア語の勉強のみに費やさなければならないのですが、それがなく、留学生のいるクラスでもお構いなくインドネシア語で授業が行われます。
しかしFTMDは特別で、インドネシア語を学ぶ必要もなければ、留学生のいる授業は英語で行われたりと(英語がうまくない先生もいますが指導教員のアドバイスで回避しました)、留学先としては格段に整備されています。実際バンドゥン工科大学への正規留学生の多くは、このFTMDに所属しています。

正規留学生で多い出身国は順にベトナム、ミャンマー、カンボジア、ラオスといった具合です。交換留学では今期に来た人は、だいたい日本(14人くらい)、オランダ(11)、チェコ(10)、ドイツ(7)くらいです。
明確に、途上国からの正規留学、先進国からの交換留学という様子がわかります。
大学国際課主催のオリエンテーションなどがあるので、自分は留学生のほとんどと会っていますが、北米、南米、中東から留学している人を一人も知りません。同じイスラム教としても中東と連携がありそうなものですがそうでもないのでしょうか。アフリカ大陸ではザンビアの人が4人いました。

研究室について。
自分の所属する研究室の指導教員は、学部から博士号の取得までカリフォルニア工科大学で勉強していたすごい方です。こんなことを先生に言うのも失礼ですが、驚くほどほど頭の回転が速いです。そういうこともあって、この研究室では比較的先進的な研究が行われているので、博士課程まで進む人が多くいます。そういう、まじめに勉強研究するラボではありますが、日本の研究室と比べて(自分が所属していた学部周辺としか比べられませんが)大きく違うところがいくつかあります。
まず、輪講がありません。輪講とは同期や研究室のメンバーと、指導教員を囲み一つの本を深く読み進める作業で、様々なことを学べます。本や文献の読み方、発表時など研究者としての話し方の作法、批判的そして論理的思考などです。
他にも、研究会と呼んでいたものもありません。研究会とは、研究室のメンバーと指導教員に向かって、自分の研究について、進行具合のプレゼンをする場で、1セメスターに2回行われる研究会で成果はなしとは言えないので、大きな研究のモチベーションになるものでした。
上に挙げた2つは研究生活が大変だと言われるひときわ目立つ理由ですので、これがなけければ、よくも悪くものびのびと研究を行うことができます。

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