シンガポールで観光を考える(アート、ナイトスポット、自撮り、カジノ)

Perfumeのライブのためにバンドゥンからインドネシアに飛び、36時間の滞在の後帰ってきました(Perfume World Tour 3rd@Singapore)。

まず、空港が芸術的です。

シンガポール天井加工するの好きだよね
シンガポール天井加工するの好きだよね

きれいでサービスがよいという空港はよくありますが、シンガポールが打ち出している、アジアのアートの集積地というコンセプトをいきなり見せつけてくれると同時に、やさしいことに、観光客にシンガポールの楽しみ方を教えてくれているのだと思います。

シンガポールのチャンギ国際空港は世界で最も評価が高い空港の一つだそうで、どこもかしこもいろいろ頑張ってるなと思いました。まあシンガポールはどこを見てもとてもよく頑張ってるなと思います。
頑張って拡大するほど、周りの都市に各分野で追いつかれたときに観光客バブルが脆くもはじけてしまうのでは、と勝手に心配しているのですが。

空港だけ見ても、観光客を楽しませるために何でもしたいという印象を受けるので、そうやって楽しむつもりで来た観光客は、その目的については安心させられます。

 


大人の楽園セントーサ島は写真欲をそそる。
日本人は東南アジアで“楽園”と言うと、バリ島だったり、きれいなビーチのある海を想像するかもしれませんが、それが当たり前の東南アジアやオーストラリアの人にとっては、オシャレに遊べるシンガポールこそが楽園なのではないかと思います。

ドゥッセルドルフ(ドイツ)のBar街のような...
ドゥッセルドルフ(ドイツ)のBar街のような…

特に、こぎれいなバーはどこにもあり、一部の地域にはクラブが密集して、カジノもある、町はとても清潔(日本ほどではないかな)でビル群の景観は海と闇に映えて美しいと、大人であるからより楽しめる、ありがたい要素が多いです。
子供が楽しめそうな場所としてはユニバーサル・スタジオ・シンガポールがありますが、日本のUSJだって基本的に大人向けに作られているように、こちらも大人のほうが楽しめるのではないかと思います。

ユニバーサル・スタジオ・シンガポール
ユニバーサル・スタジオ・シンガポール

シンガポールの中でも特に多くの観光客が訪れる場所が、セントーサ島です。

未来に吸い込まれるような、セントーサへの鉄道
未来に吸い込まれるような、セントーサへの鉄道

ユニバーサル・スタジオ・シンガポールもセントーサ島内にあり、巨大なマーライオンタワーや水族館、昆虫館、シンガポール初の大型カジノもこの島にあります。

Perfumeの3人が食べられたhugeなマーライオン
Perfumeの3人が食べられたhugeなマーライオン

第一印象は、セントーサ島は写真を撮りたくなる場所がたくさんあるということで、目で見るよりも写真映りが良くなるように作ってるんじゃないかと思えるほどでした。
実際多くの観光客は、老若男女みな必死に写真撮っています。

セントーサ島入口オブジェ(昼)
セントーサ島入口オブジェ(昼)

特に東南アジアでは自撮棒を使ってグループで自撮りをすることが観光のミッションであるかのようにみな目立つ被写体と一緒に写真を撮っていました。

日本人でも、どれだけ良い写真を撮ってきたかが旅の価値であると無意識にも考えている人は多いのではないでしょうか。旅の後に、またはその最中にFacebookやInstagramにアップして、「イイネ」をもらうために。
それがだめと言いたいわけではありません。しかし、その事実を踏まえてものづくりをすることも今後は重要なのだろうと思います。

入場無料のセントーサ島ですので、お金かけたアトラクションではなくても置いてあるオブジェで観光客が勝手に楽しんげくれるならやりやすくていいですね。

奥の赤いのが巨大マーライオン
奥の赤いのが巨大マーライオン

 


自分が泊まったのは、シンガポール最大の夜遊びスポットであるクラーク・キーという場所で、そこは観光の中心地の近くです。カプセルホテルのようなホステルでしたが一泊2000円ほどという、一般的なホテルと比べて安く宿泊できました。

浮かれた町の様子を見ていると、夜の繁華街、六本木とかもそうなのでしょうが、ハイレベルで整備されていて、自然の跡形もない人工的な街では、皮肉にもヒトの雄と雌の部分が強調されるのだなと感じました。

この地域では少し路地を入ると安い食事とビールが楽しめて、温かいノスタルジーも得ることができます。

突然の庶民的写真
突然の庶民的写真

観光メインのセントーサ島以外にも開発を進めているようで、今の時点で観光客が来てるから好循環が起きていて、まあ一回来ただけで飽きさせないために、観光の目的地となる場所の数と種類で勝負するのはわかるのですが、現在の高水準なエンターテイメントやきれいな施設を時代遅れにしないまま維持するの大変そうだろうなと思わずにはいられませんでした。

セントーサ島地下
セントーサ島地下

 


シンガポールにはアメリカやイギリスの有名大学の分校があり、いくら国内の教育(投資)レベルが高いとはいえ、人口も多くない国なので、そのような大学はもともと外国から人を呼び寄せることまで考慮しているのでしょう。ここでも未来は明るいという不安定な過程を前提としていて。それほんとに大丈夫かい。

さて、シンガポール政府は、教育という分野で国のブランドを高めるためにそういう機関にいくらお金を払って来てもらったのかは知りません。

 


セントーサ島にあるシンガポール初のカジノに入り様子を見てみましたが、明らかに中国人観光客向けに作られてて、従業員もみな中国語を話し(シンガポールの50パーセントの人の第一言語は中国語だそうです)、中にある大型スクリーンの広告も中国語で流れていました。

日本でカジノをやるんだったら、丁半ばくちをするんだ!とか、お姉さんにそれらしい和服を着てもらおう!などという話も聞こえてきます。
それもおもしろそうでいいですが、考えなければならないのは、日本人ばかりの空間に混じった中国人とか、中国人ばかりの中に混じったアメリカ人とか、やはり、冷静な気持ちを捨てきれず、心の中からカジノに酔えないかもしれないです。

観光を考えるきっかけとしてとてもおもしろい場所でした。いつか、昔から現地に住んでいる人の考えも聞いてみたいです。

バルセロナのグエル公園のような...
バルセロナのグエル公園のような…

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