バンドゥン工科大学で行われたPASAR SENI(https://www.facebook.com/pasarseni2014)に行ってきました。
エネルギーがほとばしっていました!
インドネシアの人がアートをこれほどまでに好きだったなんて、普段の生活からは想像できませんでした。
以前東南アジアの人は行動力があるという話を聞いたことがあるのですが、絵はもちろん、形のあるものならなんでも作ってしまう、イメージを実際に現物にしてしまうことも行動力があるからなのかもしれません。
会場であるバンドゥン工科大学(ITB)は敷地の広さの割に建物が少なく、それでいて居場所がないので地面に座り込んで勉強する学部生がたくさんいてもったいないなと思っていたのですが、この、程よいスカスカさがITBを居心地よくしていたのだと気づきました。
オープンなのは場所だけでなく、人もオープンなので、その感じもいいですね。
いやいや、これはちょっと恐ろしいものを見てしまった気がします。
アートの内容はエログロ不謹慎的なものがほとんどなく、家族で小さい子と来ることができ、また子供だけで来ている人もたくさんいました。
作り手も若い人が多かったように思います。これから経済がより発展していくにつれて、インドネシアのアート業界はすごい勢いで伸びていくのではないかと感じました。
お祭りとして盛り上がっている感じもあり、アートに興味がなくてもなんだか楽しそうだからと来たくなるという雰囲気もあると思います。
そうして、なんとなくでも来てしまえばアートに興味を持つでしょう。少なくとも、皆が楽しそうにしている空間で、その中心にアートがあったということは深く記憶されます。
そういったことと比べると、ここインドネシアまで伝わっている日本の文化の多くがなんだか俗っぽく感じられてしまいます。
お客さんもアートに興味があるからかアーティスティックなTシャツの人が多く見られたのも面白かったです。
普段バンドゥンの町中で見るHard Rock Café Bandung(バンドゥンにHard Rock Caféはないので非公式品)の代わりに、少しおめかしして、Led ZeppelinとかAC/DCと書いてあるTシャツを着てる人が、一人や二人ではなくたくさんいました。
Tシャツに関していうと、海外あるあるの、変な日本語Tシャツを着ている人も妙に多かったです。普段はそのような人は町にも大学にもほとんどいません。
日本語ってなんか造形がクールだよね!とか思われていたら、まあうれしいかなと思います。
いろいろな種類のアートがあるといっても、手づくり感の出ているものが多く、デジタル的なものや“最先端”と言いたくなるようなものはほとんどありませんでした。
やってみればインドネシア人にも受けると思うのですが、お金の回収が難しいのでしょうか。
なぜ4年に一度一日だけなのだろうか不思議です。
ITBにとっても刺激的でクリエイティブだというような、とても良い印象を与えられるのに。
ジャカルタでの初音ミクの公演の最終曲を作曲した、インドネシアで有名らしいボカロクリエイターの人たちと仲良くなって、アルバムと写真集をもらいました。
人のエネルギーというのは、そこで体感しないとわからないもので、自分自身ブログを書いておきながら、この文章を読んでもそのエネルギーは伝わらないと思っています。
これこそ現地にいる特権です。そして、少しバンドゥンとインドネシアの見方を変えていかないといけないですね。